静脈とイクラ

同人と鑑賞記録

青のフラッグを読み終えて

ウロコです。

少し前に青のフラッグが数巻分無料公開されていて、それを期に読み始め最近読み終えました。

shonenjumpplus.com

連載当時にセクマイを扱った漫画がジャンプ+で掲載されてる、みたいな話は耳に挟んでいたのですが、手をつけていなかったのでこれを機に読んでみました。

随分強引な終わり方をしたな、というのが読んだ感想です。

パートナーシップ制度の話とかあの高校時代の後にどんなことがあったとか、そういった話は抜きにしてそれぞれが幸せになりました、という終わり方をしていて、それで良かったんか?という印象でした。

一方で太一はヘテロじゃなかったの?とか真澄ちゃんはその選択でよかったの?とか色々ありつつ、彼らは作中高校生だったわけで、大人になれば勿論価値観も思考も高校生からは大きく変わる訳で、そしてセクシュアリティもずっと固定されているものではなく、「まぁそういうものだよなぁ」と言ってしまえばそう言えるラストだったようにも思います。

それに最終回で太一がトーマのことをどう思っているのかは描かれていません。太一が恋愛感情をトーマに向けているのか、それともまた違った形でのパートナーシップを築いているのかはあの回だけでは分かりません。私はいわゆる恋愛関係とは違った関係になっているのではと思うのですが、どうなんでしょう。

私はラストの評価よりも、作中でこれだけセクマイの恋愛に向き合った漫画が2017年~2020年でジャンプ+に連載されていたことが重要だと思いますし、すごいなと思いました。

 

推しの子を読み始めた

ウロコです。

最近ジャンプ+でいろいろ漫画を読んでいて、今は推しの子を追っています。
ちょっと前は青のフラッグ、SPY×FAMILY、怪獣8号を読んでました。(現在連載中の漫画は今も追ってます)

まだ4巻までしか読んでませんが、現段階で読みながら感じていることを書きます。

 

shonenjumpplus.com

 

「推しの子」なんていうタイトルなので、アイドルオタクがアイドル(推しの子)を応援する話なのかなーと思っていたら、まさかの主人公が「推しの子に転生する」という展開で、お前が推しの子なんかいという漫画です。

読者を飽きさせない2人のストーリー

転生した主人公には双子の妹が生まれるのですが、その子も前世では母であるアイドルを推していたアイドルオタクです。

双子がそれぞれ成長し高校生になると、彼と彼女の物語が始まります。

読んでいて思うのは、ストーリーラインの引き方と組み合わせ方が上手だな、ということですね。

めちゃくちゃネタバレになるのですが、物語冒頭で双子の母親であるアイドルが刺殺されます。それを基に

・双子の兄→犯人への復讐のために芸能界に入る
・双子の妹→死んだ母と同じアイドルになりたい

といったストーリーラインが双子それぞれで引かれていて、上手くこの二つを組み合わせながら読者が飽きないような構成になっています。
妹パートではアイドルを目指す少女を応援し、兄パートでは犯人を追う頭脳戦を楽しむ。そしてこの配分のバランスが絶妙。
一粒で二度美味しい漫画になっているわけです。すごい。

転生者ではカバーできない共感面を担当する有馬かな

双子は転生者かつ伝説的なアイドルである母の血を引いているのでスペックが高いので、いわゆる天才的な扱いを作中で受けます。
それだと読者が共感しきれないので、「有馬かな」という元天才子役のキャラクターが途中から登場します。

彼女は努力家ですが成長してからはなかなか芽が出ず、仕事のことで苦悩します。
そこがどこか浮世離れした双子と違って非常に生っぽく、読者が共感できるキャラクターとなっています。

読んでいて話の作り方が上手だな~と思った漫画でした。
続きが楽しみです。

我が名は同人作家cpの左右に拘りが無い

ウロコです。

タイトル通り私はcpの左右に拘りが無いタイプの同人作家なのですが、このcp感が案外いろんな場所で他の作家との感覚の違い?みたいなものを生み出してるのかなーと思ったので、ブログ記事にすることにしました。

こう感じることが多いなとか、他の作家はこういう人多いけど私はそこについて違う風に捉えるなって話を書いています。

全てのcpに拘りがないBL愛好者が私と同じ思考、価値観であることは絶対にありません。あくまで私はこう思ってるよ~という話です。

※この記事に特定のcp及びそれを愛好する方々を貶める意図はありません。
※cpの左右に対し本当に拘りがない人間の記事なので、不快な思いをする方もいらっしゃると思います。そういった方はこの先を読まないことを推奨いたします。

他の作家さんの作品を読んだ時、なんか私の書くBLと違うな……?となる

私は他作家さんの作品を読んだ時に「私のBLなんかみんなと違くない?」となることが多く、それは私の中で左右に明確な根拠がないからでは?と最近推測しています。

私の書くAB作品は「なぜか分からんがA→Bに挿入方向が固定されている」というファンタジー的イメージです。ここはなぜか分からんが魔法が使える世界だ、みたいな。

なので性格とか二人の関係性に基づいた左右解釈が作品に無いというか、そこを深めていないというか、そもそも深める気が無いというか……。私は挿入方向とは離れた別の箇所を深めようとしている気がしています。

よって左右解釈が明確に深部に横たわっている作品(二次創作BLにおける主流)を読んだ時に「なんか私のblちげぇな……?」となるんじゃないかなぁ……という推測です。

「あなたのABは見れます!」

これはちょうど今日にTwitterで回ってきた「ABは得意じゃない/そこまで好きではないけどあなたのABは見れます!」という感想に対し思うことの話です。

TL上には「こういう感想は嬉しい/嬉しくない」のどちらの人もいたのですが、私はこういった感想が来ても「あぁそうですか……」で終わっちゃうな、と思いました。

というのも私は左右の拘りがほとんど無く、「次のイベABだから挿入方向ABで書くか〜」みたいな人間です。
なので「あなたのABは見れます!」と言われても「ABのこと貶された!」とも思わないし「ABの布教が出来て嬉しい!」とも思わないんですね。なぜならそのcpへの拘りが薄いから……。

これがcpへの拘りが強い人だと嫌だろうな、と思いました。

リバではない

たまーにABもBAも書くってリバってことだよね、という発言を目にしますが、左右に拘りが無い私はリバ愛好者とはまた違うcp観です。

というのもリバ愛好者(特に同軸リバ)はAとBで挿入方向が交代することに拘りを持っていますが、私は先述の通りマーーーージで挿入方向に拘りが無いんですね。やはり「リバイベあるからリバ書くか~」みたいな人間です。

BLには必ず両者の挿入方向つまりセックスがついてまわります。
「挿入方向を土台とした関係性」に拘りを持っている点でリバ愛好者はむしろAB、BA愛好者に価値観が近いです。「挿入方向を関係性の土台として捉えてない」私とは遠い場所にいる、という理解です。

左右に拘りが無い人間だから主催出来るイベントをやろう

全部のcpが好き!って胸張って言えるイベントがあってもいいよね、という話です。

固定イベも参加して楽しいですが、私はどうしても「ABって最高!」ってところに同じテンションで入っていけないんですね。記事を通してずっと言ってますが、私は特定のcpへの拘りがない人間です。逆cpダメって明記されてる場で、私が「ABっていいですよね!(逆cpも書いてますけど!)」って言うのは、嘘はついてないんですけど、なんか罪悪感で心がきゅうとするとするじゃないですか……。

イベントは楽しいですけどね!本当に開催していただいてありがとうございます、という気持ちで毎度参加してます。
それにこちら側の気持ちはイベントに関係ないですし、申し込んでるのは私の意思なので、主催さんはどうぞ伸び伸びcp固定イベントを開催してくださいと心から思っています。これからもよろしくお願いします。

それとは別の話として、私が自分の解釈とピッタリ合うイベントに参加するには左右問わないイベントを探す/開催するしかないなぁということです。

そんな訳で6月26日に全関係性webオンリーを開きます。(宣伝)

pictsquare.net

もちろん特定の関係性を愛好している方もいらっしゃる場ですが、複数の関係性を愛している方が伸び伸びと羽根を伸ばせる場所になればいいなと思っています。

 

ジョーカー・ゲーム

ウロコです。

最近ジョーカー・ゲームという小説を読みました。

2008年度の「このミステリーがすごい!」で第2位に、週刊文春ミステリーベスト10で第3位にランクインした。2009年、第30回吉川英治文学新人賞および第62回日本推理作家協会賞を受賞した。2021年2月時点でシリーズ累計発行部数は130万部を突破している[1]

続編として2009年8月に『ダブル・ジョーカー』、2012年3月に『パラダイス・ロスト』、2015年1月に『ラスト・ワルツ』が発売されている。

2015年1月に実写映画化された。同年8月にはProduction I.Gによるテレビアニメ化が発表[2]。2016年4月より放送された。また、放送に連動してアニメ版に準じたコミカライズが月刊コミックガーデンにて連載された。(Wikipediaより引用)

実写化もアニメ化もコミカライズも果たしている人気作です。

本作品は20世紀前期を舞台としたミステリー・スパイ小説で、陸軍スパイ養成機関D機関の卒業生たちが関わる様々な事件が描かれています。

面白かったですね!

フィクションではありますがスパイたちの常人離れした思考、戦術を知るのは楽しかったですし、ストーリーも飽きることなく、ずっと続きが気になりながら読むことが出来ました。

特に気に入っているのは終盤に結城中佐(D機関の創設者)のセリフです。

何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ

スパイである彼らほど全てを切り捨てるべきとは思いませんが、自分の目と耳と足で得た事実を元に思考しなければならないなと最近考えることが多かったので、このセリフはストンと自分の中に落ちましたね。

小説を読んでいて、カチリと自分に嵌まる文が一つでもあると「ああ読んでよかったなぁ」と思えますね。

ミステリーが好きなので、次はどんなミステリーを読もうかなとワクワクしています!
今日はこの辺で!

よだかの星を読んだ

ウロコです。

宮沢賢治作品をあまり読んだことが無いのですが、先日『よだかの星』を初めて読みました。

www.aozora.gr.jp

小説自体は短い話で、教養のない私は読み終え後「ふうん」程度しか思わなかったのですが、現在まで読み継がれている文学作品が「ふうん」で終わるようなものであるはずが無いので、専門家の記事を探してみました。 

catalog.lib.kyushu-u.ac.jp 

ありました。

執筆当時立教大学の研究員だった方の記事がヒットしました。ありがとうインターネット。

以下面白かった箇所をつらつらと書いていきます。

宗教イデオロギーを基盤とした自己犠牲については、負の側面に対して厳しい批判もなされてきた。例えば『宮澤賢治殺人事件』(太田出版、一九九七年三月)の著者・吉田司を交え、柄谷行人関井光男、村井紀の四名によってなされた共同討議では、宮澤賢治の詩や童話に繰り返される「平和主義のかたちをとったファシズム」に警鐘が鳴らされている。単に仏教・法華経というよりも、国家主義や海外膨張主義と密接であった田中智学の日蓮主義に作者が傾倒していた事実をふまえ、矛盾や葛藤のない世界を希求するビジョン、そのために主体の無化をロマン ティックに肯定することが問題視されたのである 。

先ほどにも書いたように私はそもそも宮沢賢治に詳しくなかったので、この箇所の知識は新鮮で面白かったです。

特に"国家主義や海外膨張主義と密接であった田中智学の日蓮主義"の箇所を読んで、「日蓮宗全体主義に何の関係が……?」と思ったので、ここの知識を補完していきたいです。

ja.wikipedia.org

鷹が《改名の披露》(八四頁)を促したこともまた、重い意味を持つだろう。鷹はよだかを殺すと脅しながら実際は殺そうとしておらず、改名させて一軒残らず挨拶回りをさせたいのである。それは、よだかを共同体の外縁まで遠く排除し、そこに留めおくことが、鷹を中心とした共同体の求心力を確認し合うために必要だったからだろう 。

ここは読んでいて「た、確かに〜!」とスッキリした部分です。私の浅い読みでは「鷹、嫌なやつやな」と思う程度だったのを、ここまで言語化していただける気持ちよさよ……!

本稿では、遠く高い場所を目指したよだかの飛翔において、 上や下という方向感覚が失われた瞬間が語られていることにも とくに目配りしておきたい。《もうよだかは落ちてゐるのか、 のぼってゐるのか、さかさになってゐるのか、上を向いてゐる のかも、わかりませんでした。》(八九頁)。この箇所は先行研究 で重視されてこなかったが、よだかの上昇志向に攪乱が生じた 瞬間であり、それにもかかわらず《こゝろもちはやすらか》(八 九頁)という心理状態に至ったという、一連の経験において最 も複雑かつ重要な局面といえる。天空で青く燃え続けるよだか は鳥であったときの望みを確かに叶えたものの、その過程で、望みを生じさせた価値基準そのものを大きくぐらつかせていた。とすれば、天空で孤独に在り続けるというイメ、天空で孤独に在り続けるというイメージは、不幸せな色合いを幾重にも帯びることになる。

ここは確かに!と目からウロコの箇所でした。深く読み込める人すごい。そして無駄な説明をつけず、この短い文でこれだけの意味を生み出す宮沢賢治すごい。

まだ書きたいことはあるのですが、めちゃくちゃ眠くなってきたのでこの辺で。

よだかの星、味わい深く面白い作品でした!

VRChatめっちゃ楽しい!

ウロコです。
最近VRChatを始めました!

VRChatVRチャット)はGraham GaylorとJesse Joudreyによって開発され、アメリカ合衆国の企業であるVRChat Inc.によって運営が行われているソーシャルVRプラットフォームである。(wikipediaより引用)

簡単に言うと、まるでレディ・プレイヤーのように人間が仮想空間上でアバターを使って交流するプラットフォームです。すごーい!

こんな感じで、アバターの姿でいろんな世界を回ったりイベントに参加できたりします。

vketという大きなイベントが開催されたり

まるで世紀末のような世界があったり

こんな幻想的な世界があったり

私はpcでプレイしているのでスクリーンショットしか撮れないのですが(写真に私が映っているものはワールドに鏡を出しています)、ちゃんと機材を揃えればいい感じの自撮りが撮れます。

さらにゴーグルがあれば世界に入り込んだような体験ができますし、機材を用意すればアバターの腕、足、指まで自由に動かせます。楽しそう!早く機材揃えたい!

またイベントも毎日面白そうなものがバンバン開かれていて、イベント好きの人間からしたらワクワクが止まりませんね!なにこれすごい!楽しい!!!

vrceve.com

そんな訳で最近はVRChatにハマっています。みんなも始めようVRChat!

5/3スパコミ参加してきたよ

5/3に開催されたスパコミに高校同期の2人と参加してきました!
超一笑でサークル参加、家宝にも遊びに行った充実のイベントでした。以下レポです。

 

水素を除いて高校卒業してから一度も会ってない面子だったのですが、まるで実家のような安心感がありました。
高校生当時私はBLも読んでない、アニメは夕方やってるものしか観てない、もちろん松(自ジャンル)も観てない人間だったので、時を越えてこんなことになるとは思ってもいませんでした。人生何があるか分かりませんね。

私が同人誌を書き始めた話を水素から聞いて、最近創作を始めた同期もいるそうです。
他の人たちも創作していることは水素から聞いていて、「やっぱりオタクって自然と創作をするものなんだなぁ」なんて思っていたのですが、まさか自分の影響とは知らず驚きました。
新たな作家の誕生に貢献できたことが嬉しく、同人してよかったな……。と思いましたね……。

次のイベントはオンだと5/29-5/30のノワwebオンリー、オフだと7月福岡家宝です!
福岡家宝は申し込んでおいてまだ行けるか分からないのですが、参加できるように頑張りまーす!